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おかんのおばさんに会いに行き、知らないおばあちゃんの話を、一時間ほど聞いた。
内容は、お寺と木とエプロンのみっつだけで、お寺で始まりエプロンで終わる。おばあちゃんは順番を間違えない。だけど、内容は微妙に変化していく。 おばあちゃんは、湖に架かった橋を渡ってお寺へよく行ったらしい。その湖は知っているけれど、橋はないので、僕は頭の中で湖に橋を架ける。お供えはいつも、売れ残りのしょっぱいものと、お酒の一升瓶。二人の子供の手を引いて行ったというので、僕はおばあさんに腕を二本足す。お寺の山門前には大きな紅葉があって、秋になるとお坊さんが子供たちの為に落ち葉をかき集めておく。子供たちは、それを撒き散らして遊ぶ。三回目で、紅葉は銀杏になった。僕はお寺の前にある木が紅葉なのを知っているけれど、脳内映像を修正し銀杏と黄色い枯葉を添える。 最後まで謎だったのがエプロン。四回目ぐらいに、おばあさんが「袖にゆとりがあった」と表現してくれなければ、分からなかったと思う。「幼稚園児のスモックに似ているもの」も、いいヒントだった。おばあちゃんの孫が小さい頃、一万円弱もしたらしい。そりゃ、上等だ。着たまま街へ行けたのもうなづける。おばあちゃんも持っていたらしい。知り合いにねだられ、袖口のゴムも伸びていなかったそれを、譲ってあげたのだといっていた。もしかしたら、もらったのはおばあちゃんの方かもしれない。最後の回で「馬鹿らしくて買えん」といった。そうか、おばあちゃんの思い出は定かではないだけではなく、主観と客観が混じってもいるかもしれないんだな、と帰り道で思った。 おばあちゃんの話はみっつがすむと、十秒ほど間が空く。あれはなんだろう。記憶テープを巻き戻しているんだろうか。リセットしているんだろうか。
by jiaobo
| 2011-04-12 23:26
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