棚から『パタリろ!文庫版』を出して来て、Pricelessな旅をしてますコンバンワー。芝はめくりかけ、畑拡張に邪魔なサルスベリは掘り出し途中だとゆーのに、部屋から出られません。天気は良いのですが壁の向こうからものっそ凄い風の音が・・・・・・・・!!時折聞こえてくる金属音は、捨てるつもりで軒先に置いた空の菓子缶が転がる音でしょうか。
カン・カン・カララン。
ごうっ・ガタガタガタ。
強風による物音は幻聴をも引き起こすらしい。幻の電話とインターホンが幾度か鳴り、たゆたう意識を束の間覚醒せり。冷や汗と夢の尻尾にすがりつく心持はあまり良くない。眠りの女神にどれほど愛されているか思い知る瞬間・・・・・・・・いや、愛されてなどいないのかもしれない。闇夜に浮かぶ満天星へ歩み寄りながら思う。白い小さな花をみっしりと纏った木。昼は唸る虫を引き寄せるそれも、夜は静かに香る。水の様にほんのりと、行き違えてしまうほど甘く確かな匂いは、百合と同じく青年を連想させる。