流行語大賞になんのかなあ。タイガの例の言葉。
ハニーはまだ記憶していないらしい。
「なんだっけあれ。や・・・かく?」
「Sすけねえ」(大丈夫)
「それ!ところで、今年のタイガにはあんまし関心ない?」
「・・・うん。幕末なのがいかん」
「それが不思議なんだよねー。でも方言は好きでしょ?」
「北の方はあんまり。『八郎』で東北弁を堪能したし。方言は南ほど萌える」
「えええ!そうなんだ!なんで!?」
俺が聞きたいよ。
「『八郎』といえばさ、『GスコーB鳥の伝記』も読んだ」
「どうだった?」
「ブ鳥、ただ働きしてんじゃん」
「あー・・・そうだねえ」
ハニーは、実家の本棚(幼少の頃に読んだ本が今もあるらしい。そして、そのラインナップは、俺の読書歴とあまり重なっていない。故に、『日本の童話名作選~昭和編』など読んでみた訳だ)を思い出しているのか、ほわんと目を緩めた。
ぬるくなった紅茶と、コンソメ味のポテトチップスが合う旅の途中の夕暮れ前。
註1:八郎/斎藤隆介 八郎潟の起源を語る童話。
註2:グSコーブ鳥の伝記/宮沢賢治 ブ鳥の転職歴を語る童話。