最近、夢を見ていない。
眠ってから見る方だ。枕元の灯りは目が覚めた時も点いている。
それを消し、強引に夜を取り戻す。
外がどうであろうと、ここは眠りの国。羽毛布団を掴み引く。ぬくもりに身体を埋める。
中途半端な時間は静かだ。
物音に耳をすます。音は情報で、今後を示す。
鍋と薬缶を沸かしていると、昼食の主が帰宅する。
パスタは一人分しかないのでザルソバにした。
食べても身体が暖まらない。
もう、そんな季節なのか。ぶるぶる震えながら新聞を読む。
重ね着しようにも何を出したらいいか分からない。何より面倒だ。
がたがたしつつ新聞を読み終える。
フリースにパーカーを重ね、毛糸の帽子をかぶって出かける。
履いているのはゴムゾーリだ。
面倒だから。
しっかし寒いねえ。後頭部がきしきし痛むよ。